食の安全とフードファディズム

2009年10月11日 (日)

濫訴繰り返す・似非「市民運動」馬脚現したり!

 本ブログ、久々の更新となる。これだけは、書かずにはいられなかったので。

 松永和紀さんのブログで知ったのだが。
遺伝子組替えイネ裁判棄却

自称、「禁断の科学裁判」 らしい。

 松永さんは、ジャーナリストとして、一部の“有機農家”に余所者が入り込んで騒いでいる「市民運動」ごっこを、「農家がいっぱい集まって熱く抗議したような印象」に見せかけることの出来る、ペンの穢れを取り上げているのだが、私としては、余所者のちばてつやや加藤登紀子が、遺伝子組替え実験で「精神的苦痛」をうけた、そんな屁理屈が通るか?似非「市民運動」よ、いい加減にしろ、といいたいのである。説明会でも「たしかに前の方に反対派らしき人たちが10人くらい。でも、一般市民も普通の地元の農家も見当たらない」。これが実態らしい。

 ところで、今回の裁判と、あの悪名高き「環境ホルモン濫訴事件」 の両方で原告側代理人を務めた弁護士がいる。神山美智子弁護士 。中西裁判のときも、“(自称)市民派弁護団”に松井教授がノセられた、という説が出ていたが、今回も怪しげである。

 不安を過大に煽るのは、悪徳商法の手口と同じである。少なくとも、「消費者の味方」を名乗る資格は無い。要監視人物として、A級戦犯リストに加えておく。

 こんなのに比べれば、おぐりん vsモトケン なんて、かわいいものか

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2009年5月 1日 (金)

特設リング『あべしの裏側』

 安部司に関して、専用のブログを開設した

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2009年4月21日 (火)

「(株)名古屋生活クラブ」にご注意

 とある、マインドコントロールされきった方(グリーンピースシンパらしい)が利用されているらしい、「名古屋生活クラブ」 をヲチしていたのだが、同じ愛知で活動している「生活クラブ生活協同組合・愛知」 とは別物らしい。伊澤眞一なる人物が経営する「株式会社」であるということだ。入会金3000円を徴収する会員制としている点は生協を真似たのだろうが、生協の場合組合員は運営に参加できるわけだし、止めるときには出資金が戻ってくる。この株式会社のほうは、そういう規定が示されていない。

「食品安全NEWS」のデムパぶりもなかなかだが、お馴染みの畝山先生の「食品安全情報blog」 と読み比べると面白そう。

「商品の基準について」

・有機JASにはこだわりません
第三者による認定より、私たちの関係、信頼の上でできた本物の有機作物にこだわり、生産者に任せます。 国の認定より私たちと生産者の関係の方が間違いなく確かです。

なるほど、「有機JASのような、お上(農水省)の決めた基準なんか糞喰らえ」ってことか。その「国の認定」を受けていない農産物に「有機」「オーガニック」などの表示を行えば、JAS法違反だ。さらに、トップページに「無農薬・低農薬」の語句が踊るが、特定栽培農産物ガイドラインに違反し、景品表示法上の「優良誤認」表示に当たるおそれすらある。

 自らがコンプライアンス意識を欠いているらしい。気をつけよう。

 こういう連中を見ていて思うのだが、最初は純粋な気持ちだったのかもしれない。確かに昔は森永ヒ素ミルク事件やカネミ油症事件のような、大規模な食品被害があった。だが今の日本の食品は、畝山先生も仰るとおり、世界で最も安全で豊富、これほど恵まれた国に生まれたことを感謝しなければならないはずだ。ところが、自らの優位性を主張して商売するには、そういう前提では成り立たないわけだ。普通の、その辺の安売り食品は農薬だらけ、添加物だらけだと。そうしてどんどん先鋭化・カルト化するわけ。そこに、「安全:危険」の二分法でしか物事を見られない人が引っかかる。

 なにやら、昔の学生運動みたいだな。最初の目的から逸脱して内ゲバに明け暮れるようになり、普通の学生や労働者は離れていってしまった。しまいには凄惨な同士討ちリンチ殺人や、あさま山荘事件にまで繋がってしまった。

(追記)冒頭に挙げた「とある方」とはmixiにいらっしゃった方なのだが、「牛が牛らしく」あれということらしい。人間から見た「牛らしく」って何だ? 男性が女性に向かって「女は女らしく」なんて求めようものなら性差別ものだぞ。傲慢な人間ほど、己の傲慢さに気づかない見本を見たような気がする。それでいて、周りの人が理路整然と説明しているのも、馬耳東風、デムパな発言を繰り返してなさる。 

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2009年4月20日 (月)

ナサラ農法

 とりあえず、我楽者さんがまとめてくださっているので、リンク。

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2009年4月17日 (金)

安部司を殲滅せよ

 行けそうな近場で講演 があるぞ。安部司を有害だと思うのは、『買ってはいけない』と違って、表立った批判が余りないことだ。

 ケケケ、首洗って待っているがいい。

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2009年3月25日 (水)

マッチポンプ商法「食品と暮らしの安全」

NPO法人・食品と暮らしの安全基金
(株)食品と暮らしの安全

 

やっていることは、経皮毒マルチと同じ。不安煽動商法。優良誤認。とりわけ腹立たしいのがこれだ。

アスペルガー症候群奇跡の回復

 発達障害を食い物にする輩は、腹を切って死ね。

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2009年3月 6日 (金)

安部司が叩かれないのは何故か?

 あの『食品の裏側』の香具師セールスマン、安部司が新著を出したらしい。印税を貢ぐのはけった糞悪いので、図書館に入ったら借りてみよう。

 それにしても、『買ってはいけない』の時と違って、何故、バッシングが起きないのだろうかと思う。amazonやmixiのレビューなんか見ても、五つ星が殆ど。あるブログ で、名だたるサイトとともにうちを紹介していただいたが、それほどまでに、「反論・批判は,ネット上でもあまり見られない」。「安部司 批判」でぐぐる と、なんとわがへっぽこ小屋がトップだ。晴れがましい一方、複雑な心境でもある。

 私は化け学をかじってはいるが、食品業界に関しては素人同然。まあ一消費者。一方、長年“趣味”として悪徳商法ウォッチングをしている。『食品の裏側』の、大袈裟な修飾語で恐怖を煽るやり口に、マルチ商法やSF商法に似た臭いを嗅ぎ取ったわけだ(ニューウエイズなんか有名だ)。これは放置しておけない。

 あろうことか、新潟市医師会 で肯定的に取り上げている。

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2008年10月26日 (日)

健康情報「娯楽」番組御用達・“フルーツ博士”本橋登

 納豆ダイエット捏造事件から、わがニッポンの消費者はなにも学んでいないのか、バナナにキウイ。よくも手を変え品を変え、ゾロゾロ出てくるな。

“ダイエットブーム”もういい加減にせんかい!

 次から次へとよく出てくるものだ――。

 バナナダイエットがはやる中、今度はキウイダイエットが登場した。バナナダイエットの提唱者がテレビで「キウイにはバナナに近い成分が含まれている」と推薦。人気に火がつき、いなげやでは10月初旬のキウイの売り上げが昨年比30%増となった。

 これまでダイエットには納豆やりんご、寒天、こんにゃくなど、数え切れないほどの方法が登場しては消えていった。そして今、ちまたでは早くも「キウイの次はとろろ昆布ダイエット」という声が上がっている。

 社会心理学者の岳真也氏が言う。

「テ レビがあおってるんですよ。メタボ健診の導入などで体形を気にする人たちの不安心理につけ込むように次々に新手の方法を発信し、視聴者を惑わしている。日 本人は“隣の人がやるから僕も”と考える付和雷同の人種だから、誰もがブームに踊ってしまいます。みのもんた氏の責任は重いのです」

 このままだとすべてのフルーツがブームに担ぎ出されそうだ。

「でもダイエット法には慎重に対処しなければなりません」と警告するのは医学博士で作家の左門新氏だ。

「最 近、生まれたときの体重が2500グラム未満の低出生体重児が増えているのです。原因は若い女性や母親がダイエットで必要以上にやせてしまったからと考え られます。低出生体重児は大人になって、メタボリック症候群、つまり肥満や高血圧、糖尿病、動脈硬化になるという調査結果もある。ダイエットブームは母子 に危険をもたらしかねないということを忘れてはいけません」

 亡国のダイエット――。

(日刊ゲンダイ2008年10月23日掲載)

 松永和紀さんという、女性の科学ライター。食品関係の情報を発信する側で、数少ないまともな人物であろう。その松永さんがいつの間にか開設されたブログで、取り上げている。

朝バナナダイエットと白インゲン豆ダイエットの関係は?

 この中で触れられている、日経トレンディネットのコラムは下記(わしは構わずに「無断リンク」する)。

日テレが育て、TBSが火をつけ、テレ朝が便乗。「朝バナナ」とテレビのおいしいカンケイ

 松永さんのブログだが、驚くべきことが書かれてあった。

 私は当初から、「だまされる消費者がどうかしてる」と思うだけだったのだが、最近、群馬大学教授でフードファディズムを研究する高橋久仁子先生から、驚くべきことを教えていただいた。

 初出のおもいッきりイイ!!テレビには、専門家として大学理事が出てきて、バナナはこんなにいい、と解説している。「起床時は、体内の酵素が少なくなっており、それを補う必要がある」だそうだ。さてこの理事、以前になにをしたか?

 なんと、
白インゲン豆ダイエットの推奨者だった。TBSが2006年、情報番組「ぴーかんバディ!」で、白インゲン前を約3分間煎って粉末にし、ご飯に かけて食べるとダイエットできると放送し、健康被害者が出たことを覚えている人も多いだろう。「白インゲン豆にはデンプンを分解する酵素を阻害する物質、 ファセオラミンが含まれており、これを摂取するとデンプンの消化吸収が阻害される」という触れ込みだったが、加熱不足の生豆を食べて激しい嘔吐や下痢に見 舞われた人が何十人も出た。この番組に出ていた理事が、朝バナナダイエットで復活している。

 高橋先生といえば、「フードファディズム」の提唱者で、先生言うところの、健康情報「娯楽」番組を全部録画しては、言説の元ネタらしき論文を探して比較するいうことをなさっている。嘘を流せば「捏造」だとして非難されるが、捏造までは行かない、1を10や100にする誇張は、この種の番組作りの常套手段だ。

 そこで、問題の「大学理事」とは誰か。「朝バナナ」のテレビ初出という「おもいッきりイイ!!テレビ」の放送はコレ (無断リンク)。登場しているのは、「薬学博士・明治薬科大学理事
本橋登 先生」
。みんな、この名前、覚えておこう。

 で、「本橋登」「本橋登 バナナ」「本橋登 キウイ」「本橋登 白インゲン豆」で検索をかけてみよう。

バナナの次の「ダイエット」 「キウイ」?「とろろ昆布」?

  バナナの次にくるのではないかと、ネットで話題になっているのが「キウイフルーツ」だ。朝バナナダイエットを提唱したことで有名な明治薬科大学理事の本橋登博士が、2008年10月3日に放送された日本テレビ系情報番組「スッキリ!!」で

「キウイフルーツは今が旬で値ごろですし、バナナに近い成分が含まれています」

と、イチオシした。

白いんげん豆ダイエット法で下痢・嘔吐

番組では明治薬科大学の本橋登先生が登場して、ファセオラミンについて次のようにコメントします。

「ファセオラミンという成分が炭水化物の吸収を抑制して、体の外へどんどん排出してくれるんです」
「ファセオラミンを食事と一緒にとると、食べた炭水化物の約70パーセントがカットされると言われています」
「うれしいことに、ビタミンなどの栄養素はそのままで、炭水化物だけを排出してくれるのです」
「今、アメリカでは、ファセオラミンダイエットが非常にはやっているダイエットの一つなんです」
「… … …」

 白インゲン豆ダイエット事件、忘れてはいけない。2006年、TBSで放送された「びーかんバディ!」という番組で、白インゲン豆を炒ってご飯にかけて食べると、ファセオラミンという物質がデンプンの消化吸収を阻害される、と言う触れ込み。その番組を見て実行した人が次々と、下痢や嘔吐に襲われたというものだ。生の豆にはレクチンという毒性タンパク質が含まれていて、普通の調理では分解されるので問題ないものの、番組の2、3分炒るというやり方では加熱が足りなかった、視聴者が食べた豆は番組で使った豆より大きい品種だった(番組のままでは加熱不足)ということだったようだ。じゃあ豆を十分に炒ればどうなるか。レクチンが無毒化する代わりに、ファセオラミンの活性も失われる。ものごと、そうそう都合よくは出来ていないのだな。

 その後、生豆がダメならサプリでとたくらむ輩が現れたが、そもそも、「ファセオラミン」自体が、アメリカのファーマケムラボラトリーズという会社の登録商標で、FDA(米国食品医薬品局)は同社の宣伝に「信ずるに足る科学的根拠がなく、誤解を生む」と警告しているのだ。顛末は、松永さんの著書「メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学」 をご覧あれ。

 高橋先生の「『食べもの神話』の落とし穴 巷にはびこるフードファディズム」 では、「痩身情報の基礎知識」という章を割いて、“ダイエット情報”を断じている(なお先生は“diet”は食べものとか食事療法という意味であって、「痩せる」「痩せるための試み」という意味はないということで、頑なに「ダイエット」とは言わず「痩身」という表現を用いている)。それによると、痩身情報・痩身食品は、次の3タイプに分類できるという。

(1)摂取エネルギーの極端な不足、食べる量を極端に減らす

(2)消化・吸収の阻害、食べても食べなかったことにする

(3)エネルギー代謝の促進

 白インゲン豆ダイエットは(2)の例だと言える。「必要最小限の食べものさえ得られず飢えで死ぬ人がいる現実をどう考えているのか、と怒りを感ずる宣伝文言です(p217)」。全く同感。

 もし、それを摂るだけで運動もせず痩せられる、という食べものがあって、本当に痩せたならば、すぐに摂取を中止して医師の診察を受けるべきである。過去に、海外から個人輸入した「健康食品」で、死者も出ている。

 話を戻して、「朝バナナ」と「キウイ」と「白インゲン豆」は、本橋登という、共通のキーパーソンで繋がった。肩書き専門家、曲学阿世の徒、こういう手合いが困る。

(追記)

 その本橋センセイだが、とあるサプリ屋の製品「監修」をしているらしい。

パパインベリー100

E3 神秘の果実

本橋 登先生
1940年、東京都練馬区生まれ。1966年、東北大学大学院薬学研究科修了。1986~87年、アメリカ州立カンサス大学客員教授。現在、明治薬科大学 助教授、薬学博士。主な著書に「フルーツ・パワー。熱帯果実・驚異の健康効果」他3冊。また、オランダの薬学専門誌のアジア地域編集局長およびイギリス、 ギリシャの同専門誌の国際編集委員を兼任。

黒酢バナミルク

おもいっきりいいテレビで話題の黒酢バナミルク!! 

※バーサスパは除きます。黒酢バナミルクのプレゼントもございません。

黒酢バナミルクはダイエット効果と腹持ち効果、そしておいしさにこだわって100キロカロリー。

弊社で多数商品の監修をいただいている
フルーツ博士こと本橋登先生(元明治薬科大教授) が、6/5(木)、7/17(木)第二弾にて、みのもんたさんの「おもいっきりイイ!!テレビ」に生出演され、 「朝バナナダイエット」ご紹介されました。

・フルーツ博士・本橋登先生考案。
自然良法が製品化。

朝バナナダイエットはとても簡単ですが、バナナいたみやすいです。

そんなときは、本橋先生監修の『黒酢バナミルク』がオススメです。

ビタミン・ミネラル・食物繊維などなど必要な栄養をバランスよく配合。サプリでありながら、栄養補助食品としてもおすすめ。
黒酢バナミルクでダイエット中の肌あれなどを上手にサポート。
ふつうの食生活をまったく変えず、1日1食または2食を黒酢バナミルクに変えるだけ。今から簡単プチ断食ダイエット!

 素人向けの、いかにも簡単に痩せられるかのごとく“ダイエット本”を複数出しているようだが、研究者としてまともな論文出してるのかね(本もゴーストライターだろうけど)。サプリ屋とも持ちつ持たれつか。欲に目がくらんで、学者としてのプライドなんかかなぐり捨てちゃったんだろうね。

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2007年11月28日 (水)

思考停止と天然ファシズム

(この項追記)

 mixiで知り合った方なのだが、ナマケモノ倶楽部が行った「エコ・スピリチュアルツアー」を日記で批判されていた。ツアーの目的国・ブータンが民族同化をやっているのを彼らは知っているのかと。その日記で、その方、スピリチュアリズムは検証不能な言い訳、私は言葉と論理を尽くすことを考える、と。同じこと考えている!と内心拍手したのだった。

 そのmixiに「オーガニックライフ」というコミュニティがある。前回触れた「食の安全や美容・健康を扱うコミュニティ」の一つだ。そこで、どうやら何人かが締め出しを喰らっているらしい。

 現在「オーガニックライフ」のトップには、次のような文言が掲げられている。

「みんなで情報交換をするコミュニティという性質上、どうしても科学的には正しくない情報も混ざる場合があります。全ての情報を鵜呑みにせず、ご利用は全て自己責任でお願いします。なお、当コミュは科学的な正しさを追及するコミュニティではありませんので、そのような議論は議論用コミュ又はよそのコミュでどうぞ」

「議論用コミュ」とは、同じ管理人が立てた別館で、本家コミュから締め出しを喰らった方々が書かれているのだが、参加者の数は本家には遠く及ばない。察するに、「オーガニックライフ」はオーガニックは無批判に良い、という前提の下、仲良し倶楽部にしておきたい、批判するものは隔離病棟へ行けということらしい。

 そもそも、私が「オーガニックライフ」に参加したのは、たまたま何かの機会にそのコミュニティの内容が目に留まったとき、ある種の危うさを感じたことからだった。有機農業が無批判に良いとされて、農薬や化学肥料、食品添加物が一方的に排斥されている。他の「食の安全や美容・健康を扱うコミュニティ」には、天然信仰に疑念を呈する人が必ず一人か二人はいる。それなのにこのコミュニティには、そういう人がいない。しかも参加者は2万人以上、自分が住んでいる町の人口よりも多いではないか!

 こんな自己検証性の欠如したコミュニティでは、下手すると、マルチ商法のような怪しげな商売の草刈場にされかねないぞ! 放っておけないとばかりに、「『有機』『自然』『天然』“幻想”は止めにしないか」なる、いささか挑発的なタイトルのトピックを立ててみた。反発は覚悟の上である。このことを「懐疑論者」コミュで報告すると(このやり方は不味かった面もあり、反省もしている)、「懐疑論者」の方の参加者が何人か、「オーガニックライフ」の方に雪崩込んできたのだった。

 そのトピックのやり取りの中で一番印象に残っているのが、「(良く分からないけど)オーガニックでいいじゃん」というようなものだった。参加者が、彼ら彼女らなりに考えを持って有機だオーガニックだを信奉するのは、まあ勝手だ(それを公の場で他人に伝えることに関する責任の問題は置いておいて)。心配なのは、「なんとなく、いいじゃん」と、雰囲気に流されがちになることだ。「オーガニックでいいじゃん」のオーガニックは、容易に色んなものにすりかわる。だからこそ、経皮毒から守るとかいうニューウエイズとか、磁気活水器とかπウォーターのような、怪しげな商売が跋扈する土壌を生むわけだし、そこまで質が悪くなくとも、松永さんの本に出てきた、「東京のおしゃれな自然食品の店の、高い無農薬ニンジン」といった、所詮は「金持ちの道楽」といえそうな無駄遣いとか。

 でも、それにより、参加者の中にも、物事を考える、議論する雰囲気が出来てきたように思える。管理人は「LOHAS」も無条件にいいと思っているようだが、参加者の中からは、それこそ「金持ちの道楽」等と、かなり批判的な意見も出てきている。LOHASなんて単なるマーケティング用語、特に日本においては、ソトコト・小黒一三が商標ビジネスをやるために広めた言葉だ

「懐疑論者」の粛清は、複数の参加者から管理人に訴えがあった(コミュの雰囲気が壊れるから?)ことかららしい。

 戦前、プロレタリア文学隆盛の頃の中村武羅夫の評論「誰だ?花園を荒らす者は!」を思い出してしまった。芸術の花園がマルキシズムに踏み荒らされたと。

 花園といえば、黒いサイトネタになったっけ。ライフプランナーという、手口の小ざかしいことこの上ない内職(無い職)商法業者があって、ここは一部の契約者にサクラサイトを開設させていたのだった。このライフプランナー、合併でNMSと改称後破産、花園の住人達、今頃どうしているだろう……。

 話が内職商法に飛んでしまった。オーガニック“信者”も、別に悪意はないのであろう。何で? こんなにいいのに? という、おそらく素朴な善意からである。でもその雰囲気に嫌な臭いを感じてしまう。何かに似ている。そう、戦争への道というのはこんなものではないのか。「善意の連鎖」が全体主義を生む。kikulogのコメントでも似たような話が出ていたっけ。「地獄への道は、善意で敷き詰められている」とはよく言ったものだ。

 ここまでくると、「天然ファシズム」と言ってもいいかもしれない。

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天然信仰の幻

 mixiの、食の安全や美容・健康を扱うコミュニティを見ていて、改めて「天然信仰」の根強さに驚かされる次第である。先日取り上げた安部司の著書も、天然物信仰に一役買っているわけだが(しつこいようだが、安部は自然海塩の会社に在籍している)。

「食の安全とフードファディズム」か、「似非科学」か、迷うところではある。「自然・天然=安全」「合成・人工=危険」という、結論ありきの安易な二分法は似非科学のやり方そのもの。何度も言っているけど、トリカブトだってフグだって天然だし、ジャガイモの芽(ソラニン)とか生の豆(レクチン)とかアク抜きする前のワラビ(プタキロサイド)とか、ごくありふれた食材にだって有毒物質は含まれている。

 かつては「食品添加物」としての規制の枠外だった、主に天然由来の成分が、現在では「既存添加物」名簿に収録されている(意外なところでは、金箔入りの酒に使う金とか、窒素充填の窒素なども)。合成品の「指定添加物」が、厳密な安全性評価がなされているのに対し、「既存添加物」は、長年用いられてきた経験上、特に問題は起こっていないというのであって、科学的・定量的な安全性評価は途上にある。その中でアカネ色素は発がん性が疑われるとして使用禁止になったわけだ。

 ところで、mixiの「懐疑論者の集い-反擬似科学同盟-」というコミュニティで、と学会原田実氏(mixiでは「偽史学博士」)が、このようなことを書かれていた。

「私が子供の頃(60年代)の未来予測の本では、『21世紀には体に悪い天然食料を食べる必要はなくなり、栄養素を錠剤やチューブで必要なだけ摂取するようになる』と大真面目に書かれていましたっけ。学習雑誌の特集とか、大人向けでも真鍋博先生の挿絵が用いられているような本とか・・・・
実際の21世紀がこれほど天然志向の社会になるとは当時の科学ライターやSF作家には予測できなかった(もしくはその予想があっても一般向けの本には書けなかった)わけですね」

 60年代は、「人工」「合成」信仰だったわけだ……。さて、どうして“宗教改革”が起きたのか。レイチェル・カーソンの「沈黙の春」が出版されたり、公害が社会問題になったのが60年代から70年代にかけてだが、ニューエイジ・ムーブメントが盛んになったのもこの頃。ニューエイジと天然信仰、イコールではないにしても、こちらが論理を尽くして添加物・農薬、厳しい基準に則って使われているのだから心配ご無用、と説明していても、ニューエイジにカブれたのだろうか、「(合成物は)“自然の摂理”に反する」とやらで聞く耳を持たないのがいる。“自然の摂理”、随分便利な逃げ口上だねぇ。何せ検証不可能。人間、思考停止に陥ってはいけない。

 公害、合成洗剤による水質汚濁や富栄養化、「沈黙の春」で指摘されたDDT等、確かにその当時はいろいろ問題が起きたわけだが、どうもその当時のステレオタイプなイメージを未だに引きずって、現在使われているものをきちんと知ろうとしないまま、闇雲に「人工・合成=危険」と思い込んでいるのも多いように思う。

 松永和紀さんが著書「メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学」で、新聞記者時代の経験を書いている。松永さんも、一頃有機農業を魅力的に感じて、有機農家をすすんで取材したのだという。ところが取材を重ねるうちに、何かおかしいと感じるようになったと。有機農家の中で、本当にごく一部ではあるが、農薬の危険性を主張して、慣行農業をしている農家を陥れるようなことを言うのがいると。彼らは農薬を使わなくなって久しいので、最新の農薬知識を持たない。彼らの言う危険な農薬とは、数十年前の農薬の姿なのだという。

 また、同じ松永さんの「踊る『食の安全』―農薬から見える日本の食卓」では、テレビのニュース番組でコメンテーターとして出演依頼を受けた専門家の話が出てくる。番組の前の打ち合わせで、テレビ局が用意した「資料映像」を見て愕然としたという。今時どこでも使っていない機械に、今時使っていない白い粉。どう見ても20年前の映像。これでは視聴者にウソを伝えることになる、とその方が言うと、テレビ局の担当者はキョトンとしていたと。

 ところで、現代の食生活に対するアンチテーゼとしてか、「粗食」だか「スローフード」だかがブームになる。日本古来の伝統食に回帰せよとか何とか。昔の貧しい農村の生活実態を知らないから、そんなことが言えるわけだ。人生五十年、乳児死亡率の高かった時代に戻りたいか。

 確かに、全国各地に素晴らしい、伝統の郷土料理がある。しかし、昔は「ハレ」と「ケ」には厳然たる区別があった。正月や秋祭りや結婚といった、年に数回の「ハレ」の日以外は塩辛い漬物のような「ばっかり食」の習慣があり、塩分の摂り過ぎや栄養の偏りが短寿命に繋がっていた、というのが実態だろう。地道な生活指導の結果、日本は世界一の長寿国になれたわけだ。

 悪趣味だが、フードファディズムを煽っている人士が、生活習慣病で死なないかと、ひそかに思っている(ブログに書けば「ひそかに」とは言えないか)。安部司とか、牛乳有害説を唱えている「病気にならない生き方」の新谷弘実とか、「買ってはいけない」の船瀬俊介山中登志子粗食とかマクロビオティックとか。大物を忘れるところだった、オカルト商法の総合商社・船井幸雄一方、何々がいいと「あるある」や「おもいッきりテレビ」で持ち上げた「教授」、例えばラクッコピコリン教授

 フードファディズムの提唱者である高橋久仁子さん(群馬大学教授)は、講演でいつも3人の例を出すのだという。

「実は、私が講演などで必ず例を出す3人の研究者がいます。お茶を丸ごと食べることを奨めたKさん、アガリクスの広告塔だったMさん、大豆を食べれば万病解決と説いたOさんです。Kさんは44歳、Mさんは69歳、Oさんは65歳で、いずれもがんで亡くなられました。『これを食べれば万全』と一般の人たちがあまりにも信じているので、悪趣味ですがあえてこの3例を出すんです」

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2007年11月26日 (月)

香具師か、食品添加物のゲッベルスか(安部司著「食品の裏側―みんな大好きな食品添加物」を批判する)

 mixiの日記とレビューに載せたのと同内容だが(レビューの方は字数制限から削っている)、より広く見ていただくため、こちらにも載せる。 他にも批判サイトがある。胡散臭い、著者の退社の経緯についても言及している。

ベストセラー『食品の裏側』の裏側

 ついに、というか、あのベストセラーを罵倒してしまった。前にちょっと立ち読みしてきたことがあるが、根をつめた批判を書いてみる。

 松永和紀氏らによる、本書に対する批判の方を先に読んでいるので、読み方にバイアスがかかっているかもしれないが、それにしても、主張がダブルスタンダードに満ちた、まさに駄本。こんな「買ってはいけない」本、著者を印税で儲けさせるのはアホらしいので、図書館で借りてきたわけだが。

「買ってはいけない」等の、これまでの添加物批判本と随分毛色が違うのは、食品添加物として用いられる、個々の物質の毒性や有害性、発ガン性に関しては全くといっていいほど言及していない点である。添加物が食文化を変えてしまった、というのであれば、それはあくまで「文化」の問題であって(これは高橋久仁子氏も著書で指摘している)、「食の安全」という「科学」の問題ではないよね。それならば、帯の「知れば怖くて食べられない」は、素晴らしい論理の飛躍。行間を読ませて、「添加物は危険」とイメージ的に刷り込みたいようだ。高橋氏がよく、宣伝文やキャッチコピーは絶対に行間を読んではいけないと言っているが、この本も同じ。書いている字面以上の解釈をしては、絶対にいけない。


「私が主張したいのは、『添加物の情報公開』ということです(p6)」
「医療や政治、金融の世界では情報公開が叫ばれています。
 しかし情報公開が必要なのは、食品業界も同じはず。医療も政治も、苦しみつつも古い体質を改めるべく変革の道を進んでいるというのに、食品業界だけが旧態依然とした体質を変えようとしていないのです(p124)」


 じゃあ、「歩く添加物辞典」「食品添加物の神様」だというお前が率先して「情報公開」しろ。本書には難しい毒性や化学記号などは一切出てきません(p8)」とはなんだ。具体的に物質を出せば、インターネットでいくらでも調べられる時代だ。それなのに、食品添加物の物質名なんかわからなくていい」「『台所にないもの=食品添加物』という図式のもと、『裏』を見て、なるべく『台所にないもの』が入っていない食品を選ぶだけで(p188)」添加物を避けられるのだという。要するに、1500種類以上の添加物(p34)」を知る必要はない、と言うわけである。

「暮らしの手帖」が1990年に、主婦とがんの疫学者を対象に行ったアンケートがあって、食品添加物や農薬について論じるときによく引用される。発がん性の因子としていくつか挙げて、どれがリスクが高いか問うたものだが、主婦は「食品添加物」と「農薬」が高くて「タバコ」はその次、一方、疫学者はというと、「ふつうの食事(に含まれる発ガン性物質)」「タバコ」が圧倒的に高く、「食品添加物」「農薬」は殆ど挙げられていない。専門家は、食品添加物や農薬が厳しい安全性評価のうえで用いられていることをよく知っているからである。

 個々の物質を知る必要はない、とは何とも大胆。定量的評価はもとより、定性的評価さえも要らないと言っているのだから。「『抵抗者』ははじめから無視し、『先覚者』を動かせば『素直な人』と『普通の人』がついてくる」という、船井幸雄のマーケティング論ではないが、科学者や懐疑論者は最初から無視して、ものごとをよく知らない素人を巧みに煽動しようとしているのではないだろうか。

 本書で取り上げられている「果糖ブドウ糖液糖」や、後述する「たんぱく加水分解物」は、国が決めている「食品添加物」には含まれない。「台所にないもの=食品添加物」と、国の定義から逸脱した勝手な定義をするとは、消費者を欺くものであるとしか言い様がない。

 ちなみに、松永氏によると、著者の講演では、「(添加物を避けるためには)自然食品しかないと思う」と言っているのだそうだ。この著者の現在の勤務先は、自然海塩の会社「最進の塩」。巻末の著者紹介では、何故か会社の電話番号とURLを載せている。普通、個人著作の本に会社の電話番号まで載せたりするか? 「塩のうまみは海のミネラル(p95)」というのも宣伝臭く思える。


「『添加物の複合摂取』という問題(p59)」

「複合摂取」の例として、清涼飲料水に保存料として添加される安息香酸塩と、酸化防止剤として添加されるビタミンC(L-アスコルビン酸)が反応してベンゼンが生成するということが問題視されたことがある(国内の製品を調査したところ、ダントツにベンゼン含有率が高かったのがDHCのアロエ健康飲料だったというのは皮肉。この製品は自主回収された)。しかし、ビタミンCはもとより安息香酸も天然の果実に存在する物質であり、「複合摂取」を問題提起するのであれば、添加物だけを槍玉に挙げるのはナンセンスである。


「そもそも、添加物の毒性や発ガン性のテストは、ネズミなどの動物を使って繰り返し行われます。添加物として使っていいかどうかや使用量の基準が、そのネズミでの実験結果にもとづき決められているのです。
『ネズミに、Aという添加物を100グラム使ったら死んでしまった。じゃあ、人間に使う場合は100分の1として、1グラムまでにしておこう』
 大雑把にいえば、そのように決めているのです(p60)」


 完璧な誤り。食品添加物や農薬の基準を決める際に根拠としているのは、実験動物を用いて、一生涯にわたって摂取しても「何の影響も出ない」量を導き出して、これを「無毒性量(NOAEL)」というが、それに安全係数100分の1をかけた量をヒトにおける「一日摂取許容量(ADI)」としているわけだ。決して「死んでしまった」量を基準にしているのではない。「その危険性や使用基準も、試験でもあれば満点を取れるほど、詳細に答えることができ(p34)」たというのが事実であれば、正しい基準の決め方は当然知っているはずで、嘘と知っていて言っている詐欺師ということになる。


「(たんぱく加水分解物の製造で)そこで問題となるのは塩酸を使うこと。
 塩酸はいうまでもなく劇薬ですが、これを使うことによって『塩素化合物』ができてしまう恐れがあるのです。『塩素化合物』は、『たんぱく加水分解物』をつくるときの副産物といってよいものですが、発ガン性が疑われている物質です(p163)」


 はぁ? 人間の胃液には塩酸が含まれているけど。何が言いたいのか。

食品に使われる「たんぱく加水分解物」って何ですか?(日本生協連)

 食品添加物であるグルタミン酸ナトリウムは親戚のようなものだが(実際、かつて味の素は大豆タンパクを塩酸で加水分解して作られていた)、「たんぱく加水分解物」は分類上「食品添加物」にはあたらない。


「甘味料として使われる『サッカリン』は発ガン性を疑われていますし(p176)」

 現在では、サッカリンの発ガン性は否定されている。


「『アスパルテーム』もフェニルケトン尿症などの問題があると言われています(p176)」

「買ってはいけない」でアスパルテームが散々叩かれたが、全く同じ誤謬。フェニルケトン尿症とはフェニルアラニンを代謝出来ない、20万人に1人とされる先天性の病気であって、普通の人がアスパルテームを摂取して発症することは絶対にない。一部の人に良くないからダメだというのは、米や小麦(どちらにも食物アレルギーが存在する)を有害だと言っているのに等しい。


「食べることは命をいただくこと」
「そこに『牛さんありがとう』という感謝の気持ちを持たなければいけないと思うのです(p209)」


 そういうアンタは「ドロドロのクズ肉」「廃鶏」なんて言ってるねぇ。


「(自分の子供が『クズ肉』と添加物で作ったミートボールを食べていたことを知って)翌日、会社を辞めました(p46)」

 思い立った翌日に会社を辞めるなど、社会人の常識からは有り得ない事(まさか懲戒解雇されたわけではないだろう)。会社を辞めるときには、前もって辞表を出した上で別の社員に引継ぐのが当たり前だろう? となると、ここでも嘘をついているということになる。


 とにかく、冒頭で挙げている、「『白い粉』から豚骨スープ」の実演といい、この人物からはテキ屋の臭いがプンプンする。それとも、神様ならぬ「添加物のゲッベルス」とでも呼ぼうか。この本を読むなら、松永和紀氏や高橋久仁子氏の著書を併せて読むべきである。

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